飛んだ!ひ・こーき!@森田浩貴の思うまま


アッという間に50なっちゃった( "゚ o゚")ドーシヨ
by kokimix
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【あんた、誰?】
東京都内で歌い手(専門はミュージカル)を営んでいる50前男です。時々司会・通訳もします(^^)
11月20日金曜日中目黒楽屋でライブを行います!みなさま良くご存じのスタンダードばかりを集めたプログラムです。バイオリンも共演!美味しいお料理で評判のお店に、ぜひお越し下さい!!
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レ・ミゼラブルの早変わり ~コンブフェール編~

* 今は違うかもしれない

2003年に大幅な改訂があって、アンサンブルの役割そのものが少し変わったような気がします(私感ですよ、もちろん)ですので、必ずしも僕のやっていた通り、今でも演じられているかどうかはよく分かりません。そこの所はご了承ください。

* 一番最初に与えられた役

以前ファンティーヌを務めた女優さんが、「最初ファクトリー・ガールにキャスティングされて、そのあとファンティーヌになったんだけど、今考えると、ファクトリーガールの方が自分自身に近いんだよね~」と言う旨のことを言っていました。

僕もそう思います。結果的にアンジョルラスをやらせてもらいましたが、コンブフェールの方が自分自身に近いと思うのです。アンジョルラスを通過して、なおさらそう思いました。

つまり、そこは演出家の眼力、というかキャラクターを読む能力の結果だと思います。

* コンブフェールの流れ

最初囚人でソロがあります。「イエス様、おれは無実」というくだりです。その次農夫、小さい宿屋の客、通行人・見物人と続きます。

さて、この後頭から足までの総入れ替えとなります。囚人で顔に「汚し」(一般には黒いファンデーションを少し塗る)、その顔のまま農夫や他の役をするわけですが、バルジャンが「改心する歌」を歌っている間に、工場長にならなくてはいけません。
顔が汚れていてはまずいので、メイクも直します。

しかも、工場長の衣裳は少し部品が他の人より多くあり(ブーツをはくので)、しかも付けひげ。この付けひげにはずいぶん苦労しました。ドンピシャと呼ばれる糊を使うと、ばっちり顔に付くのですが、なにしろはがす時に痛いぐらいの強力さで、その後も早変わりが続くアンサンブルにとっては邪魔です。
そこで、両面テープ(かつら用に使う透明で強力なヤツ)を主に使っていました。しかし、これには汗が大敵で、汗をかいている肌に直接つけると瞬く間に落ちてきてしまいます。

だから、ヒゲがつく唇の上の部分(鼻の下)のメイクを一回ふき取って、その上にヒゲを貼るという工程が加わるのです。このヒゲが落ちてきたり、ずれてきたりして、何度共演者の笑いを誘ったことでしょう。なにしろ歌う度に、半分顔に貼りついたヒゲがプ~ラプ~ラしてしまうのですから。

ちなみに、僕自身と工場長には接点や共通点はありません。念のため。

その後は、娼婦の客の船員(ラブリー・レイディ)、街を歩く人(フォーシュルバンの事故)、バルジャンと勘違いされて捕まる男の家族(だれだ、私は?)、テナルディエ・インの一人目の旅行者、警察官(パリ十年後)と続きます。

* 警察官

警察官の帽子がまた曲者で、頭にフィットしないのです。基本的に衣裳は代々受け継がれるものらしく、僕の衣裳もあちらこちらに前任者の名前が書いてあり(そのうちの一人は僕と名字が一緒)、あまりにぼろぼろになると衣裳さんが新しく作ってくれます。が、帽子と靴は日本の舞台機構の中では「小道具」に分類されるので、その人に合わせるということに大変お金がかかってしまうようなのです。

その警察官の帽子は、俗にナポレオンがかぶっていた帽子として御馴染みの形です(ビコーン/バイコーンと呼ばれます)。いつも頭からずり落ちては、役者を困らせます。
あと狭い所を出入りするのにも向いていません。何回落ちた帽子を拾うのに頭をひねったことでしょうか…

* さて、本役

コンブフェールはめがねをかけることが慣例とされています(強制ではありません)が、僕は以前「あしながおじさん」という作品で、「めがねの存在感」と実感していたので、迷わず使うことにしました。

ただ、バリケードのシーンで動きが激しくなって来ると、めがねが飛んでしまったりするので、針金をつるにに入れたり、固定させるのに悩みました。

また、コンブフェールは帽子をかぶっているのですが、写真で改めて自分を見たときに、あまりに野暮ったい。まるでスキーヤーです。(これは本人のキャラから来るからしょうがないけど)
で、、いろいろ試行錯誤しました。前髪を出すと少しカッコいいけど、どうしても帽子が落ちてくるので、沢山のピンで留めたりしなくてはならなかったり。

ですが、このピンが床に落ちて、レールにはさまったり、セットの転換の邪魔にでもなったら大変です。

また、コンブフェールの衣裳は、人より生地が厚くできていて、しかも一枚多く着ている。(他の学生たちはジャケット無しの袖まくり)。よって汗だくになってしまうことは必至です。それで帽子までかぶっているんですよ!

皆さん、どこかでコンブフェールを見かけたらねぎらってあげてくださいね。

* 結婚式

その後は、亡霊になって登場します(カフェ・ソング)が、この後はちょっと忙しい。あまりない時間の中で、全くテイストの違う衣裳になります。結婚式の客という役です。今はどうか知りませんが、僕のころはジベロット役の女優とワルツを踊っていました。今のように、舞台センターで優雅に踊るという振付ではなかったので、ただひたすらガンガン廻る盆の上で、反対周りにワルツを踊ることに燃えました。

ヒ~グルグル

* アンサンブルには

もちろん着替え用の個室はありません。帝劇の場合はホリゾントの裏に一列に男性アンサンブル全員分の衣裳が役ごとにかかっていて、そこから自分で選んで着るのです。女性には一応部屋がありますが、そんなことを気にしているようじゃこの作品はできません。

♪こーき

by kokimix | 2005-08-21 13:04 | ミュージカル
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