飛んだ!ひ・こーき!@森田浩貴の思うまま


アッという間に50なっちゃった( "゚ o゚")ドーシヨ
by kokimix
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【あんた、誰?】
東京都内で歌い手(専門はミュージカル)を営んでいる50前男です。時々司会・通訳もします(^^)
11月20日金曜日中目黒楽屋でライブを行います!みなさま良くご存じのスタンダードばかりを集めたプログラムです。バイオリンも共演!美味しいお料理で評判のお店に、ぜひお越し下さい!!
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蜘蛛女のキス

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一方ならぬ思い出が、この作品にはあります。

何しろ、オーディションの時からとても丁寧で、なんと<劇場>で、しかも舞台上で審査をされたのです。まるでコーラス・ラインの世界…(一般には、オーデシションというのは、稽古場とかでやるのが普通で、よくてもスタジオなどがほとんどです)

なんども強調して恐縮ですが、僕は本当に踊れなかったので、振付助手の室町あかねさんに随分作品中しごかれました。この作品の画期的だったところ(個人的に)は、キャストを完全に踊りチームと歌チームに分けてくれたことです。普通の作品では、公的に分けたりはしないものなのです。勿論僕は歌チーム志願で、踊りの審査も簡単な方をやらせてもらえました。

今考えると、これはちょっとインチキだったと思うのですが、実はオーディションを受ける前に、師匠とブロードウェイに行って、この作品をすでに見ていたのです。あまりのビジュアルのすごさと作品としての重さに驚きながらも、見ながら「僕が出来るとしたら、どの役かなぁ」と密かに探していました。

ひとつだけ、主人公のモリーナが<塀の外>で片思いをしていた相手の役というのが、何となくピンときました。「ン、これならもしかしたら…」オーディションの譜面の整理を任されていた僕は(当時僕は師匠の事務所で電話番をしていました)試験用の譜面を一人予習し、舞台上で審査委員の前で歌いました。そらで歌えるのが僕しかいなかったため(当然です、他の受験者は始めて見る譜面なのです)、どうやら僕のパートはその日のうちに決まったようでした。よく考えると(よく考えなくても)ズルイですよね。

もう一人の主人公ヴァレンティンとのデュエットがあったのですが、この歌がむずかしくて、随分師匠にダメ出しをされました。演出のクレイトン・フィリップスから「動きが硬い、ロボットみたい」と散々言われ続け(舞台稽古でも)もしました。

ところで、昨日録画しておいたトニー賞の授賞式を見ていたのですが、その中でこの「蜘蛛女のキス」を含む沢山のミュージカルの作詞・作曲家コンビの一人:フレッド・エッブ氏が亡くなったことを知りました。僕も個人的に、彼らの曲を沢山レパートリーにしているので、とても悲しいです。心からご冥福をお祈りします。




♪こーき

by kokimix | 2005-06-19 17:44 | ミュージカル
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